もう見なくて済む夢の話

・・・はい、こんにちは。よろしくお願いします。はい、2週間ぶりです。
はい、はい、最近は調子はその、悪くないです。メンタル的にも、急に悲しくなったりとか、泣いたりとか、そういうのは無くなりました。だいぶ良くなったと思います、はい。

・・・悩みとかストレス?はい、あの、ええと、ストレスなのかな?悩みではないんですけど、あります。ストレス。特に今日は。
あの、夢を見るんですよ。しょっちゅう。自分で見るんです。夢。いや、そりゃそうなんですけど、明晰夢?っていうんですか、それを見ます。ほぼ毎日。でも昨日は、2週間にいっぺんくらいかな、あるんですけど、酷かったです。


・・・・・・夢をね、自分で組み立てなきゃいけないんです。いや、寝る前じゃなくて寝てるときに。見てる夢がこんな展開になったら嫌だなとか、これじゃ見てる人がつまんないだろうな〜とか、考えてるんです。まあ見てる人って私なんですけどね。考えながら寝てます。

分かりづらいですよね、すいません。あの、例え話しますね、例えっていってもちょっと前にあった夢の話なんですけど。

・・・廊下に居るんです。自分は。大きな平屋の家の廊下です。暗くて歩くとぎしぎしして、中庭に面していて、冷たい風を感じるような廊下です。零 ってゲームわかります?・・・ですよね、すいません。とにかくそういう冷え冷えした、暗い廊下を私は歩いているんです。床をぎしぎし言わせながら。もうすぐ曲がり角に差し掛かります。

私、ホラーゲームとか怖い話が大好きなんです。でも寝てるときまで見たいってわけじゃあありません。そういうのはちゃんと起きてるときに体験したい。

で、廊下の曲がり角です。ホラーゲームだと緊張する瞬間です。曲がったら先に幽霊が…なんてよくありますから。・・・すいません、よくある展開んです。だから、そんなの嫌だなって考えたんです。寝ながら。曲がった先に幽霊がいる廊下の夢の続きなんて見たくない、絶対ろくでもないオチになるじゃないですか。絶対幽霊が襲ってきます。じゃあ幽霊じゃなくてなんなら嬉しいかな、私は何が好きだったかなって考えます。寝ながら。

友達にしました。もう随分会っていない友達です。15年くらいかな、とにかく昔の友達。笑顔も声も可愛いかったみゆきちゃん、その子を登場させました。なんでかって?なんとなくです。どうせ夢だし。

久しぶりに会うみゆきちゃんはやっぱり可愛かったです。あの子、笑うとエクボができて、そこもやっぱり可愛いんです。で、廊下を曲がったらみゆきちゃんに会えるような夢にしたんです。寝ながら。はい、そういう夢になるようにしました。幽霊じゃなくてみゆきちゃんに仕様変更。だって怖い夢なんて見たくないから。で、みゆきちゃんに暗い廊下なんて似合いません。だから廊下も変えました。綺麗な夕日の見える土手にしたんです。いつも学校から帰るとき一緒に歩いた土手に。みゆきちゃんは、はねたくせっ毛を夕日に当ててきらきらさせて、私のことを笑顔で見てるんです。ずうっと。
ここまでやって私の理想の夢の出来上がりです。


・・・凄く疲れます。だって寝てるのにずうっと考えてるから。全然寝た気になれません。朝起きたときに頭が重いんですよ、徹夜したときみたいに。気分的には徹夜ですけど。それがストレスです。

みゆきちゃん?只の例えです。別に深い意味はありません。とにかく寝ても寝た気になれないんです。夢を見るのが辛すぎる。もう見たくないんです。ただ何も無い状態で眠りたい。それだけなんです。


・・・夢を見ない薬なんてあるんですか。すごいですね。はい、追加でお願いします。大丈夫です。他のは全部いつも通りで、また2週間分ですかね。はい、お願いします。ありがとうございます。
これで彼女にも会わなくて済みます。









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